育毛剤に使用されている成分は、商品によって多種多様に存在しています。
以下では、育毛剤としての効果ごとに分類し、その効果を持つ成分について説明します。
頭皮の血行を促進 し、毛根の働きを活性化させることによって、毛髪を形成する毛母細胞に必要な栄養分を搬送 する手伝いをします。
主な成分としては、ミノキシジル、塩化カルプロニウムの他、センブリエキス、ニンジンエキス、セファランチンなどの植物性エキスや、ビタミンEなどがあります。
ミノキシジル・塩化カルプロニウム ・・・血管を拡張させることによって血圧を下げる「血管拡張剤」の一種で、高血圧の人に処方される医薬品ですが、その副作用として多毛症になる人が多発したことから、現在では育毛剤にも広く使用されています。ミノキシジルでは、「ロゲイン」や「ザンドロックス」が有名です。塩化カルプロニウムでは「カロヤンガッシュ」が有名です。
センブリエキス ・・・センブリから抽出される成分で、毛根への浸透性が高く、適度な刺激が血行促進に効果を与えます。
ニンジンエキス ・・・オタネニンジンのエキスで、血行促進のみならず、代謝の促進や抗酸化作用による肌荒れ防止などの各種作用があります。
セファランチン ・・・タマサキツヅラフジから抽出される成分で、もとは結核の治療薬として使用されているものですが、血流促進作用の他に、抗アレルギー作用や免疫改善効果があることから、円形脱毛症などの治療にも用いられています。
男性ホルモン「テストステロン」と酵素「5-αリダクターゼ」が結びつくことによって発生する男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」は男性型脱毛症(AGA)の最たる原因とされています。
このDHTの発生を抑制する効果のある成分が、フィナステリドやノコギリヤシエキス、リモネンなどです。
フィナステリド ・・・飲む育毛剤「プロペシア」の主成分として有名な成分で、抗アンドロゲン薬の一種です。もとは前立腺肥大症の治療薬として使用されていましたが、副作用で脱毛防止効果があることが判明したことから、育毛剤にも用いられるようになりました。
ノコギリヤシエキス ・・・ノコギリヤシはアメリカ南東部などに自生しているシュロの一種で、別名ソーパルメットとも呼ばれます。ノコギリヤシから抽出されるエキスも、フィナステリド同様、前立腺肥大の予防や改善に効果がありますが、天然由来成分であるため、フィナステリドよりも副作用のリスクが少ないことが特徴です。商品では「5α-R」が有名です。
リモネン ・・・ミカンやレモンなどの柑橘類の果皮に含まれている成分です。DHTの発生を抑制する効果に加え、柑橘類の香り成分でもあることから、育毛剤に爽やかな香りを付与することで知られています。「黄金樹」や「柑気楼」に代表される成分です。
頭皮のカサカサやかゆみのもととなる炎症を予防、改善する抗炎症作用を持つ成分として、グリチルリチン酸が挙げられます。
グリチルリチン酸 ・・・甘草の茎や根から抽出される成分で、それを水溶性のものにしたグリチルリチン酸ジカリウムなどが抗炎症作用のある成分として育毛剤などに使用されます。頭皮のかゆみの原因となる炎症の発生を防ぎ、頭皮の健康を促進する効果があります。
外部のダメージから頭皮を守るため、頭皮からは皮脂が分泌されますが、この皮脂の量が過剰になりすぎると、酸化して過酸化脂質と呼ばれる物質になり、毛穴にこびりついたり詰まったりして、毛根の働きを阻害する原因になります。
この余分な皮脂を除去するのが、ビタミンB6や、ホホバ油に代表される成分です。
ビタミンB6 ・・・皮膚炎を予防する抗炎症作用があると言われる成分です。脂漏性皮膚炎に関わりを持つといわれるビタミンの代謝異常は、ビタミンB6の欠乏により起こります。
ホホバオイル ・・・乾燥地帯に生息するホホバと呼ばれる低木から抽出されるオイルで、サロンなどのマッサージオイルとして使用されています。頭皮への吸着力が高いため、毛穴の奥の汚れまで到達、きれいに除去する効果があります。商品では「インディアン伝承シャンプー」が有名です。